Jun 5, 2018

人材育成基本方針が公開になりましたので、市民のみなさまに読んでほしいのです

没頭しすぎて、人事関係の本を買いすぎました…

 
「人材育成基本方針につきましては、当市が目指す職員像なども記載しておりますので、今後、市ホームページ上で公表してまいります」

との答弁があったのは、前回の平成30年第1回定例会(3月議会)、「職員人事について」の一般質問。「やります」という答弁がはじめてだったので、感慨深いものがありました。その後、さっそく3月28日、「江別市人材育成基本方針」と「江別市職員研修計画」が公表されるに至ったわけですが、なぜ人材育成基本方針を読んでほしいのか。また、なんでこうした一般質問をしたのかについて、今日は書こうと思います。

 
 

: 1. 人材育成基本方針の公開が必要な理由

 
人材育成基本方針と職員研修計画の公開を求めた理由は、市民の方々に、職員の方々の仕事を理解してもらうことが必要になるからです。なぜか。それは、人口減少高齢社会が到来により、今後ますます自治体経営は過酷さを増していくからです。行政はこの困難に、市民の方々と一緒になって乗り越えていかなければなりません。それにもかかわらず、市の職員だって、このまちの一員だし、仲間なんだという感覚が市民の方々のなかになければ、どうやってこのまちを子孫に引き継いでいくのでしょうか。

市民の方々に、市職員がこういう仕事をしている、こういう想いを持っている、こういうふうになりたいという理想を持っているということを知ってもらい、理解してもらい、親しまれ、仕事を進めていけるようにする。つまり仕事への理解を深めてもらうため、めざす職員像が書かれている「江別市人材育成基本方針」と、目標に至るための手立てが書かれた「江別市職員研修計画」の公開が必要なのです。

誰も読まないよ。そう、ある議員の方から言われましたが、だからそれじゃあ諦めましょうとはなりません。ぜひ、読んでいただけるように、僕は発信していこうと思いますし、公開がされたことによって、こうして公に発信することができるわけです。他市町村でも、人材育成基本方針を公開しているところがありますので、見比べてみてもいいかもしれません。

もうひとつ重要だと思うのは、人材確保の観点です。たしかに公務員の人気は高いのですが、優秀な人材を採用するための地域間競争は加熱さを増しています。受験に際し、応募する市町村の情報を熱心に収集される方々は多いでしょう。こうしたとき、人材育成基本方針と職員研修計画を公開しているか、していないかは、少なくない差を生むのではないかと思うわけです。なお、江別市の今年度の第一回職員採用は、5月9日からはじまっています。

 
 

: 2. わたしを有田川町に連れてって

 
さて、まちの未来をつくるのは、だれでしょうか。その答えは一様ではありませんし、まちに関わるすべての人が未来をつくっていると言えます。そんななか、自治体事務局(地方自治法的には補助機関と言います)の専従職員として、約40年という長期にわたり勤務するのが、自治体職員です。このまちの未来をつくるにおいて、重要な立場を占めることは言うまでもなく、自治体職員の人材戦略が、自治体経営の根幹を成すものである。経営というのは、ヒト・モノ・カネであるからです。そんななか、独特の(ある意味、あたりまえの)人材戦略を持った自治体があります。和歌山県有田川町です。

「目的意識と目標を明確にした『経営戦略』が必要であり、その事業を実行するための『人材戦略』が不可欠となります。立案するのも実行するのも、すべて『人』、すなわち職員だからです。優れた人材とチームをもたない組織では、いくら優れた計画があっても、実行力をもつことはできません」

有田川町人材育成基本方針は、こうした書き出しからはじまります。「アイデアをかたちにする職員」「自ら考え行動できる職員」「チームプレーができる職員」という職員像を求め、「まちの未来をつくる仕事」と大きく書かれた職員紹介にも、このメルクマールが記さています。さらに、採用のページでは、「公務員試験対策は必要ありません」「人物重視の採用試験です」「最大3回の面接を行います」ということも書かれており、自律型人材というニーズとともに、相性を重視しているという採用基準が、受験される方にもおおよそわかるようになっています。実に明快、すばらしいなあと思うわけです。

そんなわけで、会派の行政調査には、有田川町に行きたいです!と希望しています。有田川町は、ポートランド型まちづくりというものも進めており、「ARITAGAWA2040 – 有田川という未来」という特設ページもつくっています。人事行政だけでなく、地方創生の取り組みについても学んできたいと思っておりますので、報告を乞うご期待ということで。

有田川町って、おもしろいまちだなあと思って、どんな町長さんなのかなと思って調べたら、中山正隆町長の地方公務員月報平成23年1月号の寄稿文がありました。「まちづくりは人づくりから」と題された文章は、簡潔ですが、深い洞察をもった内容です。

 
 
と、この調子で、「3. 政策より事務事業より大切なもの」という小見出しを立て、カジュアルに伊賀泰代氏の著作『採用基準』の副題をパクって、いやオマージュして筆を進めようと思ったのですが、長いですよねー、長文になってますよねーと思ったので、一旦ここで切ろうかと思います。

ええ、観光やシティプロモートについての記事のように、なかなか続きが完結しないということがないように、なるべく早めに更新しようと思います。え?目途ですか?そ、そうですね…笑

 
 
horidot

編集者議員・堀直人
http://ebetsu2.net/

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