江別市議会:平成29年第1回定例会(3月議会)
予算特別委員会は、21時を超える日(5年ぶりらしい)がありました。職員の方々も夜遅くまで、お疲れさまです
こんにちは、江別市議会議員の堀です。2月27日から平成29年第1回定例会が開会していたのですが、忙殺されており開会前にブログを更新できませんでした。一般質問と予算委員を両方を一緒にやるのは、ハードだね…
: 1. 一般質問
1. ふるさと納税によるクラウドファンディングの活用について
(1)市の事業をふるさと納税によるクラウドファンディングを活用して実施することについて
(2)市民から募集したプロジェクトにふるさと納税によるクラウドファンディングを活用することについて
2. サテライトオフィス及びテレワークの推進について
(1)サテライトオフィスやテレワークによる企業誘致及び業務誘致について
今回の一般質問では、以上のようなことを提案しました。議論のなかで、次に向けた糸口が見つかりましたので、実現に向けて仕込みを続けたいと思います。
一般質問の全文については、のちほど更新させていただきますが、ふるさと納税によるクラウドファンディングについては、ふるさと納税制度の問題点が指摘されている昨今、ふるさと納税本来の趣旨に合った運用ができることなどから、市が活用することはもちろんなのですが、最も提案したかったのは、これを市民のプロジェクトに活用し市がとりまとめて実施すれば、資金調達が大幅に進み市民の価値創出が活発になること、また市としても地域ブランド形成に役立ち相乗効果があるということです。
サテライトオフィスについては、求人対人口を分析し、北海道には求人が不足し、東京には人材が不足していることを示し、サテライトオフィスには需要があることを明らかにしました。さらにサテライトオフィスは、雇用の増加だけに留まらず、移住の促進、消費の活発化、空き家や空き店舗の活用など地域活性化に寄与し、具体的な事例として日南市の油津商店街を挙げ、財源として総務省の制度(去年の補助金ですが)を紹介しました。サテライトオフィスは、誘致企業、立地場所、地域の担い手のメドがついて、はじめて進めれることなので、わたしとしても引き続き調査を進めていきたいと思います。
そして、早く噛まないで、話せるようになりたいなあ…
: 2. 予算特別委員会
◎建設部都市建設課
– 市民参加による公園づくり事業:再整備までの流れと、ワークショップ導入の経緯について
◎建設部建設指導課
– 空家等対策計画策定事業:課題認識と取組展望や、計画に位置づけられる範囲について
◎経済部農業振興課
– 6次産業化支援事業:地域おこし協力隊の今後について
◎経済部商工労働課
– 江別アンテナショップGET’S管理運営事業:EBRI内にある観光案内所の案内数の伸び悩みと、それを解決する管理運営手法について
– 地域発見魅力発信事業:地域おこし協力隊の今後について
– 観光振興計画策定事業:多くの市民が恩恵を受ける観光振興について
◎健康福祉部介護保険課
– 福祉除雪サービス事業:制度の趣旨を周知することによる不公平感の払拭について
– 市民後見推進事業:後見実施機関の運用について
◎健康福祉部管理課
– 健康都市宣言普及啓発事業:シティプロモート部門との連携や、市民の巻き込みによる効果的な普及啓発について
◎教育部生涯学習課
– 北海道林木育種場旧庁舎維持管理経費:保存活用が費用対効果に見合うのかと、利活用の推進について
◎教育部スポーツ課
– 総合型地域スポーツクラブ支援事業:総合型地域スポーツクラブの支援手法が適正であるかについて
– 森林キャンプ場管理運営事業:観光としてのキャンプ場という考え方について
◎教育部セラミックアートセンター
– セラミックアートセンター企画展開催事業:良い企画を知ってもらうPRの工夫と、EBRIをサテライト会場にすることについて
◎企画政策部企画課
– 学生地域定着自治体連携事業:課題認識と取組展望や、さらなる大学連携の下地づくりの推進について
– 男女の出会いの場づくり支援事業:予算の内訳について
– 北海道移住促進事業:北海道移住促進協議会とのターゲットのズレと、移住関連施策を持っている部署との連携について
◎企画政策部政策推進課
– えべつシティプロモーション事業:シティプロモート担当以外のPRの高度化と、非公開・非公募ではない市民協働への発展について
– 行政改革推進事業:アウトカム評価の活用と、間違った職員意識状況を報道されない工夫について
– 大麻地区住環境活性化事業:住み替え事業の現状と、地域おこし協力隊の今後について
– 公共交通利用促進対策事業:新年度のゴールと計画策定までのスケジュールや、持続可能な公共交通のあり方について
◎企画政策部都市計画課
– 都市景観創出事業:時代に即した市民主体の景観への意識高揚手法(札幌市を参考に)と、広域景観への取組の必要性について
以上21事業について、予算特別委員会では質疑通告をしました。そのなかでも、集中的に質疑したものについて、少し詳しく書いてみたいと思います。
: 3. 観光政策
市民福祉の向上につながる観光政策とは何か、そもそも江別市が観光振興で市民福祉の向上が可能なのか(観光振興に取り組む必要があるのか)という根本から問い質すべき重要な時期である計画策定年です。地に足の着いた計画をつくるためには、実情やデータなど具体的な事実から構築していく必要があり、温泉地や景勝地ではない江別市は、観光事業者のための観光振興ではないですし、国勢調査の就業者の移動実態を見ても半分以上市外に通勤している江別市民にとって、物産や飲食だけでも市民全体への波及効果は望めません。
1400万円の事業費のうち、半分の700万円は市の負担でありますが、観光の計画をつくるために700万円を使うということが、なかなか江別では理解をいただきにくいと感じています。さらには12万人という少なくない人口のいる江別市は、市民の方々を観光振興の味方につけるべきです。
そういう意味でも、「多くの市民が恩恵を受ける観光振興計画」、これを実現していただきたい。そして「多くの市民が恩恵を受ける観光振興計画」とは、税収につながる観光振興であり、税収から市民サービスとして還元したりや、さらなる施策を展開が可能になり観光振興であると、わたしは考えます。観光による交流人口の増加を、個人市民税・固定資産税・地方交付税増につながる定住人口の増加へ。観光によるブランド形成効果を、ふるさと納税の増加へつなげたいものです。
「従来型ではない観光」という答弁があり、進展も感じます。従来型ではない観光には、従来型ではない評価指標を。観光入込客数では、江別の観光は測れないということも、引き続き求めていきます。
: 4. シティプロモート
議員になってから、最も力を入れて来た分野が、シティプロモートです。当初から提案していた「戦略的なシティプロモートと協働によるシティプロモートの分離」について、新年度はマーケティングに基づく戦略的なシティプロモートとして、シティプロモート推進協議会予算から分離した個別の予算が計上されていました。
さらには、シティプロモート推進協議会による協働は非公開・非公募であるため、より多くの市民に開かれた協働によるシティプロモートが必要ではないかという質疑に対しても、そのように認識しており「オープンな場を設けたい」という答弁がありました。
江別市のシティプロモートも、やっと光が見えて来たという感じで、感慨深いです。計画をつくってトップダウンで進めているのでもなく、大きな予算をつけて広告会社に委託しているわけでもない、江別市のシティプロモート。もしこれがうまく行けば、全国に誇れるロールモデルになると思います。新年度に期待し、引き続き提案を続けます。
: 5. 地域おこし協力隊
平成27年の6月議会で一般質問したときには、こんなに早く地域おこし協力隊制度が江別市で導入されるとは思いませんでした。今では4人の協力隊が活躍しており、今後が楽しみな取り組みです。
だからこそ、行政には協力隊の将来を気にしてもらいたいです。そうした意味で、協力隊の将来に直結する自主的な発案・企画について、どう支援をしているのか、とりわけ予算という具体的な支援はどのように確保しているかという質疑をするとともに、行政の予算も限られているので、外部の資金調達方法(助成金・補助金・クラウドファンディング型ふるさと納税など)についても、助言・支援することへの理解をいただきました。
さらに、シームレスな協力隊活動、また協力隊活動だけでなく、地域おこし協力隊制度自体の活用ノウハウをどう行政内部に蓄積するかという観点で、毎年の継続的な採用を提案しました。こちらについては、半年しか経っていないので、事業効果を評価してから考えたいという行政の説明は理解できるので、こちらについては引き続き提案していきます。
以上、今定例会の活動内容についてでした。
明日21日は、予算特別委員会の結審なので、それに向けて討論の読み原稿を作成しています。24日の定例会最終日に採決を行ないます。24日の定例会最終日にも同じように討論があり、各会派の討論を聞くと、ざっくり今年の予算がわかると思います。ぜひとも、傍聴にいらしてくださいね。委員会の傍聴は、3Fの議会事務局まで。本会議の傍聴は、こちらをご参照ください。
編集者議員・堀直人
http://ebetsu2.net/