わたしの考え〜市議会議員時代

(市議会議員時代に書いた「わたしの考え」です)

前向きな危機感を共有し、明るい未来を子どもたちに引き継ぐために

これから50年、わたしは何事もなければこのまちに暮らすことになります。幼稚園から小学2年生まで大麻西町に住み、小学3年生から現在まで豊幌美咲町に住んでおります。わたしが育った江別は、とにかく人口が増え、北海道の有名都市を抜き15万人都市になるとまで言われ、子供心にたいへん胸が躍ったことを覚えております。しかし残念ながら、もうその未来がやってくることはありません。ただ、そのことを悲観することはありません。時代の大きな変わり目に向き合いながら、ゼロからまちのあり方を見つめ直し、いま、このまちを変えることができたなら、江別市がこれからも豊かなまちであり続けることは十分に可能です。

では、どのように変わればいいのか。それはまず、発展とは何かを捉え直すことではないでしょうか。日本は人口減少時代に突入し、少子化および高齢化に伴う生産年齢人口の減少が時代の前提条件になっています。そんな時代に、人口増加、経済成長、それだけが発展の指針たりえません。移り住む人を増やし、経済を活性化させつつ、日々の暮らしにうるおいをもたらす文化を育て、誰もがすこやかに毎日を不安なく生活できること、そうした総合的な生活の豊かさをもって、まちを再構築していくビジョンが必要です。江別市もまた、人口減少に転じました。しかし、この環境に適応するしたたかなまちを築き上げていくことができたなら、これから他の各都市で訪れる住宅更新時期に合わせて、選ばれるまちになります。そうすれば、人口減少は人口問題ではなくなります。高齢化社会は成熟社会になります。未来も変わらず江別は、穏やかで暮らしやすいまちであり続けます。

いま、大きな転換期を迎えています。わたしたちの知恵で課題を価値に、先人たちが守ってくれた資源をさらなる魅力に、やりたいと思う人が挑戦できる環境をみんなで整え、江別から生まれた幾多のアイデアが世界中で評価され、誰しもが誇れるわたしたちのまちを、わたしたちみんなでつくっていきませんか。そして、そういう江別市を、未来のこどもたちに残していきたい。それがこの大好きな江別で育った、わたしの想いです。

江別市の人口推計_2015江別市の人口推計_2030江別市の人口推計_2040

2015年/2030年/2040年における江別市の人口推計[※1]です。2040年には人口が10万人を切り、高齢化率は40%を超えるだろうとされています。さらに人口急増に対応するかたちで供給された住宅が、人口減少にともない空き家問題として深刻化します。この来たる将来に向けて危機感を共有し、かといって悲観的になりすぎず前向きに課題解決を進めるため、わたしたちは政治活動をはじめるに至りました。人口減少は、悪いことばかりではありません。住環境に適度な密度をもたらしたり、エネルギーの消費を抑制したり、他の地域課題を解決する糸口にもなりえます。これからの時代環境に見合った、最適なまちとはどのようなあり方だろうか。時代の転換期にしっかりと向き合うことが、理想のまちをつくる契機になる。そうむしろ、いまをポジティブに捉えていく。明日からみんなで一緒に、あたらしい江別をつくっていこうじゃありませんか。
[※1] 国立社会保障・人口問題研究所『日本の地域別将来推計人口(平成25年3月推計)』

2015年4月26日執行の江別市議会議員選挙、1180票を得て無事初当選させていただくことができました。ご支援、ありがとうございました!

2015-04-23 23.10.02